プロジェクトサマリー
課題:リフォーム事業の受発注や請求に関する情報が、Excel、紙、FAXなどに分散していました。担当者間で最新情報をリアルタイムに共有しづらく、お客様からの問い合わせや急な変更に対して、状況確認から始めなければならない場面が生じていました。
対応:顧客・商品・取引先のマスタから、見積、契約、発注、請求、入金、作業報告までをひとつにつなぐ社内システム「GL-PRO」を構築。案件の現在地をチームで共有できる業務基盤に加え、過去の売上をもとにしたAI商品提案と、FAX・PDF帳票のAI取り込みを実装しました。
価値:営業、現場、バックオフィスが同じ情報を参照できるため、確認の往復や転記を減らし、お客様対応を早める土台を整えました。AIは判断や確定を代替するのではなく、帳票入力と商品選定の下準備を支援し、担当者が内容を確認して業務を進める設計にしています。
背景と事業目的
グッドライフ株式会社は、横浜・川崎エリアを中心に、住まいと暮らしに関するサービスを提供しています。リフォームの業務では、お客様との打ち合わせだけでなく、商品選定、見積、施工会社や仕入先への発注、請求、入金確認まで、複数の関係者と多くの帳票がひとつの案件に関わります。
案件が増えるほど、紙や個別のExcelを前提とした運用では、最新の金額や納期、対応状況がどこにあるのかを確認する負担が大きくなります。目指したのは単なる帳票の電子化ではなく、案件に関する情報をひとつの流れとして蓄積し、誰でも必要な情報へすぐにたどり着ける業務基盤をつくることでした。
導入前の課題
見積書、発注書、請求書がExcelや紙で個別に管理され、同じ顧客名、商品、金額を帳票ごとに入力する作業が発生していました。修正後のファイルが複数存在すると、どれが最新なのかを担当者へ確認する必要があり、引き継ぎや急な問い合わせへの対応にも時間がかかっていました。
FAXやPDFで受け取った請求書・発注書も、人が内容を読み取り、管理用のExcelや別の帳票へ転記していました。件数が増えると入力負担だけでなく、転記漏れや入力間違いの確認にも時間が必要になります。
また、過去にどの商品がどのような案件で選ばれたかは売上データとして残っていても、次の提案に活かすには担当者が自ら探す必要がありました。経験のある担当者が持つ商品知識を、チーム全体で再利用できる形にすることも課題でした。
導入前から、業務はどう変わるか
紙やExcelを単にデジタルへ置き換えるのではなく、分断していた情報と業務を一つの流れとしてつなぎます。
導入後
younapを選んだ理由
ご相談時に重視されたのは、既存の紙やExcelをそのまま画面へ置き換えるのではなく、受注から発注、請求、入金までの業務を整理し、現場で無理なく使える形へ再設計できることでした。業務システムの構築とAI機能の検証をひとつのチームで進められる点も評価いただきました。
完成した仕様書を起点にするのではなく、実際の帳票と日々の運用を確認し、優先度の高い機能から動く画面で検証する進め方を採用。現場から出た要望を週次で確認し、業務への影響を見ながら改善できる体制を組みました。
支援内容とプロジェクト体制
初期構築は約10か月のプロジェクトとして、グッドライフ株式会社の責任者・業務担当と、younapのPM、デザイナー、フロントエンド・バックエンド兼AIエンジニアによる混成チームを編成。業務整理、要件定義、UI設計、システム開発、AI機能の検証、運用を踏まえた改善まで一貫して支援しました。
最初に実際の帳票と業務フローを確認し、「顧客」「商品」「取引先」「案件」と各帳票の関係を整理しました。次に、顧客・商品などのマスタ管理と、見積、契約、発注、請求、入金、作業報告の中核機能を段階的に実装。そのうえで、蓄積したデータを活用する商品提案と、外部から届く帳票を取り込むAI機能へ範囲を広げました。
設計・実装上の工夫
帳票をそれぞれ独立したファイルとして扱わず、顧客と案件を起点に、見積から契約、発注、請求、入金、作業報告までを関連づけました。前の工程で入力した顧客情報や明細を次の帳票へ引き継ぐことで、同じ情報を何度も入力せず、案件の経緯も一か所から追える構造にしています。
管理者と営業担当では必要な情報や操作が異なるため、役割に応じた権限と画面を用意しました。ダッシュボードでは顧客、見積、発注、売上などの状況を期間ごとに確認でき、請求と入金の状態も一覧で追えるようにしています。各帳票はシステム上で作成・編集し、プレビューやPDF出力まで行えます。
FAXやPDFで届く請求書・発注書は、AIが項目の入力候補を抽出し、担当者が原本と照合してから登録する流れを想定しました。読み取り結果をそのまま確定せず、人が確認する工程を残すことで、入力負担を減らしながら金額や取引先の誤登録を防ぎます。
商品提案では、過去の売上や商品データをもとに候補を整理し、担当者の選定を支援します。AIに提案を任せきるのではなく、案件の条件やお客様の希望を理解する担当者が最終判断を行う前提にすることで、蓄積データの活用と提案品質の両立を目指しました。
導入後の変化
受発注、請求、入金を案件ごとに一元管理することで、営業、現場、バックオフィスが同じ最新情報を参照できるようになります。担当者への確認やファイル探索から始めずに状況を把握できるため、お客様からの問い合わせや急な変更にも、次に必要な対応を判断しやすくなります。
見積から請求までの情報がつながることで、帳票ごとの転記や二重入力を減らし、更新漏れを見つけやすい運用へ変わります。FAX・PDF帳票の読み取りや商品候補の整理をAIが補助することで、担当者は入力や検索ではなく、内容の確認とお客様への提案に時間を使えるようになります。
お客様の声
「システムについての知識がなく、業務内容も十分にお伝えできていない段階から、事前にしっかり調べて整理していただけたので、他社よりもスムーズにコミュニケーションが取れ、安心して進められました。定期的な報告に加えて、提案ベースで意見をもらえたことで意思決定もしやすく、最終的に良いシステムができてよかったです。」
今後の展望
今後は、現場で蓄積される利用データとフィードバックをもとに、帳票読み取りの精度と確認画面を継続的に改善する予定です。形式が異なる帳票や例外的な明細でも、担当者が迷わず修正・確定できる運用を整え、入力負担をさらに減らしていきます。
商品提案についても、売上実績だけでなく、案件の条件や提案後の反応を学習材料として整理し、候補の根拠を確認できる形へ育てていきます。younapは、業務データを蓄積する基盤とAIによる活用を分断せず、日々の対応速度と提案品質を高めるプロダクトとしてGL-PROの改善を支援します。